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WAVESTATION(ウェーブステーション)はかつてコルグが製造、販売したシンセサイザーの型番・商品名である。 基本波形を連結して新しい原音波形を作り出す音源方式ベクトル・シンセシス機能を持っており、コルグではav(Advanced Vector)シンセシス・システムと呼んでいる。シーケンシャル・サーキットのプロフェットVSを開発したスタッフの一部が開発スタッフに参加しており、またシーケンシャル・サーキットの創業者である()は同機の開発にアドバイザーとして参加している。 多数の波形データのほとんどは極端に短く(シングルサイクルウェーブが多数を占める)、それらをそのままオシレータに使用することはもちろん可能だが、その他に、それを最大32個(ステップと本機では呼ぶ)つなぎ合わせることで1つの新たな波形とみなし、それをオシレータに使用することが可能である。個々のステップは、ステップごとに音程・音量・長さが設定可能で、また、ループ開始ステップ・終了ステップ・ループ回数を設定することによってまるで新たに創造した1つの波形のように発音することが可能である。これが本機の最大の特徴である「ウェーブシーケンス機能」である。なお、ステップの長さは外部MIDI機器のMIDIクロックに準じることが可能である。フィルターでは不可能な音色変化・旋律・リズミックなシーケンスをワンフィンガーで表現できる機能は非常に個性的で、当時ミュージシャンや専門誌などで注目された。このウェーブシーケンスまたは通常の波形を合計最大4つ搭載、また、その4つの音量のミックス比をキーオン・キーオフ・ループ開始・ループ終了の各ポイントごとに設定することができ(エンベロープやLFOで自動変化させることも可能)、これにさらにデジタルフィルター(ローパスのみ・-24dBのみ・レゾナンス無し)による音色変化とデジタルアンプによる音量変化を加えたものが「パッチ」である。そして最大で8つのパッチを組み合わせてデジタルエフェクターを設定したものが「パフォーマンス」であり、演奏中はこのパフォーマンス単位でのみ音色を選択する。(パッチやウェーブシーケンスの演奏モードというものは存在しない。) また、パフォーマンスでは本機に備わっているジョイスティックで各パッチ内の個々の波形の音量のミックス比を先述のパッチ内の設定を上書きする形で手動変化させることが可能である。 複雑な音作りが楽しめるモデルとして、マニアや専門誌から絶賛を受けたが、初心者にはその複雑な音作りゆえにハードルが高かった。また、シンセサウンドの波形は高品質で充実していたが、反対に生楽器の波形はそのマルチサンプリングの個数がMシリーズ及びTシリーズと比べ少なく、ゆえに生楽器系の音に向いたシンセサイザーではなかった。 WAVESTATIONシリーズはすべて生産完了しているが、2008年まで生産販売していたOASYSやその後継機であるKRONOS、パーソナルコンピュータ向けのエミュレーションソフトウェア「KORG Legacy Collection」にこのavシンセシス・システムは移植されている。 ちなみに、現在のMacintoshシリーズの起動音は本機で作曲している。'')は同機の開発にアドバイザーとして参加している。 多数の波形データのほとんどは極端に短く(シングルサイクルウェーブが多数を占める)、それらをそのままオシレータに使用することはもちろん可能だが、その他に、それを最大32個(ステップと本機では呼ぶ)つなぎ合わせることで1つの新たな波形とみなし、それをオシレータに使用することが可能である。個々のステップは、ステップごとに音程・音量・長さが設定可能で、また、ループ開始ステップ・終了ステップ・ループ回数を設定することによってまるで新たに創造した1つの波形のように発音することが可能である。これが本機の最大の特徴である「ウェーブシーケンス機能」である。なお、ステップの長さは外部MIDI機器のMIDIクロックに準じることが可能である。フィルターでは不可能な音色変化・旋律・リズミックなシーケンスをワンフィンガーで表現できる機能は非常に個性的で、当時ミュージシャンや専門誌などで注目された。このウェーブシーケンスまたは通常の波形を合計最大4つ搭載、また、その4つの音量のミックス比をキーオン・キーオフ・ループ開始・ループ終了の各ポイントごとに設定することができ(エンベロープやLFOで自動変化させることも可能)、これにさらにデジタルフィルター(ローパスのみ・-24dBのみ・レゾナンス無し)による音色変化とデジタルアンプによる音量変化を加えたものが「パッチ」である。そして最大で8つのパッチを組み合わせてデジタルエフェクターを設定したものが「パフォーマンス」であり、演奏中はこのパフォーマンス単位でのみ音色を選択する。(パッチやウェーブシーケンスの演奏モードというものは存在しない。) また、パフォーマンスでは本機に備わっているジョイスティックで各パッチ内の個々の波形の音量のミックス比を先述のパッチ内の設定を上書きする形で手動変化させることが可能である。 複雑な音作りが楽しめるモデルとして、マニアや専門誌から絶賛を受けたが、初心者にはその複雑な音作りゆえにハードルが高かった。また、シンセサウンドの波形は高品質で充実していたが、反対に生楽器の波形はそのマルチサンプリングの個数がMシリーズ及びTシリーズと比べ少なく、ゆえに生楽器系の音に向いたシンセサイザーではなかった。 WAVESTATIONシリーズはすべて生産完了しているが、2008年まで生産販売していたOASYSやその後継機であるKRONOS、パーソナルコンピュータ向けのエミュレーションソフトウェア「KORG Legacy Collection」にこのavシンセシス・システムは移植されている。 ちなみに、現在のMacintoshシリーズの起動音は本機で作曲している。 == WAVESTATIONのシリーズ == ;WAVESTATION :1990年発売。鍵盤数は61。32基のデジタル・オシレータ、32基のデジタル・フィルター、64基のエンベロープ・ジェネレータ、64基のLFO、47種のステレオ・マルチ・エフェクト2基搭載。 ;WAVESTATION EX :1992年発売。鍵盤数は61。上記WAVESTATIONに119波形、8エフェクトを追加したモデル。 ;WAVESTATION A/D :1991年発売。2Uフルラックサイズ音源モジュール。WAVESTATIONの音源部をベースに119波形、8エフェクト追加している、アナログ入力端子を装備している。外部入力した音声をVDF、VDAに通しての加工やヴォコーダーとしても利用可能である。 ;WAVESTATION SR :1992年発売。1Uフルラックサイズ音源モジュール。プリセット音色を豊富に用意され、エディットも可能だが、プリセット音色を使用することを前提に設計された機能縮小版。WAVESTATION A/Dと異なり、外部音声入力端子は装備していない。プリセット音色はパフォーマンス×550、パッチ×385。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コルグ・WAVESTATIONシリーズ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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